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神奈川県のネット誹謗中傷の状況について

神奈川県警は、サイバー犯罪の撲滅に力を入れているようです。サイバー犯罪に関するポータルサイトを作成し、県民に警戒を呼びかけています。

上記のサイトで公開されている統計によると、令和3年上半期の相談受理件数は2,712 件でした。そのうち「名誉毀損・誹謗中傷等」に関するものは110件で、全体の4.1%に留まりました。

上記のサイバー犯罪ポータルサイトの内容は、ネットを使った詐欺や悪徳商法、不正アクセス等のセキュリティ被害に関する比率が多く、誹謗中傷関連の扱いはやや少ない状態です。

とは言っても、警察に報告されないままになっている誹謗中傷関連の事案は、まだまだありそうです。

一方で、誹謗中傷問題に関しては、神奈川県教育委員会が『スマートフォン・携帯電話等の適切な利用について』などのチラシを作成して、学生や保護者に呼びかけているほか、県が神奈川県弁護士会と連携して「インターネット上の誹謗中傷専門相談」の窓口を用意しています。

インターネット上の誹謗中傷専門相談
電話（相談予約）：045-210-3637
月曜日～金曜日（祝日・年末年始を除く）8時30分～17時まで

しかし、相談会が開催されるのは月に1度のみで、しかも相談ができるのはわずか数人のみです。申し込んでも相談ができない可能性が高いと言わざるを得ません。

県ではなく、市の単位でも相談窓口を設けていることがあります。例えば厚木市では「ネットいじめ・子ども専用ダイヤル」という電話相談窓口を設置しています。

厚木市ネットいじめ・子ども専用ダイヤル：046-223-6693

以上のように、県や市などはネットを介した誹謗中傷に関する相談窓口を設けていますが、そこに相談しても具体的かつ効果的な対策がすぐに行われるかというと、残念ながら疑問が残ります。

県や市が相談を受けても警察に情報が共有されるに留まることもありますし、警察は具体的な被害がなければ動いてくれない可能性もあります。

ネットへの書き込みによる業務妨害や犯罪予告、具体的な脅迫があれば警察は動いてくれる可能性があります。しかし、名誉毀損では「様子見」「ネットから距離を置く」程度の提案をされるに留まることがほとんどでしょう。

行政の窓口に誹謗中傷の相談をしても、行政側が積極的に投稿者を特定して注意や指導を与える可能性は非常に低いです。

相談している間にも、投稿者はネットの匿名性をいいことに誹謗中傷を繰り返し、あるいは個人情報を拡散するなどして、被害が拡大していくおそれがあります。

ネット誹謗中傷を弁護士に依頼するメリット

ネットを通した誹謗中傷に対して、最も早く確実に対処できるのは弁護士です。弁護士に相談・依頼すれば、ケースに応じて最も効果的な方法で対応してくれます。

例えば「削除請求」です。悪質な投稿が行われたネットの掲示板・ブログなどに対して、弁護士がその情報を削除するように求めます。これによって情報の拡散を少しでも食い止め、被害を少なくすることができます。

また、「悪質な書き込みをした相手に慰謝料を請求したい」という場合も、弁護士にお任せください。弁護士が「発信者情報開示請求」を行い、裁判上の手続を利用して誹謗中傷を行っていた相手の住所氏名などの情報を獲得出来ることがあります。

投稿者が判明すれば、投稿者に対して損害賠償請求や謝罪の要求を行い、相手が応じなければ訴訟を提起することも可能です。

ネットの誹謗中傷に対する警察や役所の対応は、弁護士に比べて遅くなることが多いです。
しかし、ネット誹謗中傷は一刻も早く対処しなければ、不利益な情報が拡散され、嘘の情報があたかも真実のように語られてしまいます。

結果として自分や家族や勤務先に被害が及ぶこともありますし、商売をしている方の場合は、経営に大きな悪影響が発生して、ケースによっては倒産の憂き目に遭う可能性もあるでしょう。

ネットを通じた誹謗中傷を少しでも早く解決されたい方は、ぜひ弁護士にご相談ください。

神奈川県の警察署一覧（参考）

ネット誹謗中傷でお困りの方の中には、警察署に連絡をしたり、実際に警察署へ足を運んだりすることもあるかと思いますので、神奈川県内における警察署の情報を以下にまとめました。